神田明神は天平2年(730年)に創建されたと言われ、
縁結び、商売繁盛、除災厄除けの祭神を祀っています。
敷地内併設の資料館で開催されている『お正月と初詣展』で
GATE SQUARE 小杉陣屋町(以下”GS”)のお守りが展示されているとのことで、
観に行ってまいりました!
企画から完成まで約半年を費やして制作されたこのお守りは、
土地の氏神様である小杉神社の宮司さんにも相談しながら御霊入れの神事も行い、
御守りを納める紙袋も独自に制作、御守りの奉製に至るまでの謂われや
代表 原からのメッセージを添えました。
そして内符(お守りの中身)として原家に伝わる樹齢300年超のご神木が納められ、
GS完成の際は家内安全を願って関係者の皆様にお配りさせていただきました。
このお守りを手掛けたのは、GSのロゴマークも手掛けた
アートディレクター 林直岳さんです。
(日本経済新聞に掲載された当時のニュースリリースはコチラ)
お守りマニア「オマモニア」として
日本各地の神社仏閣を巡り、様々なお守りを収集するだけでなく、
お守りのデザインや制作等、幅広く活動されています。
数多くの企業のブランディングやロゴ開発に携わってきた林さんは
著書『御守りの本』で次のように語っています。
・・・そこで感じたことは、企業がお客様や社員、そして社会に対してどのような”想い”を抱いてその役割を発信しているかということです。その”想い”を発信する手法の一つとして、「御守り」という新しい媒体があっても良いのではないかと思うようになりました。・・・
ただし、私の言う御守りとは、ノベルティ会社が簡易的に作るような「御守り風・御守りもどき」の商品ではなく、企業の発信する”想い”に由縁やつながりのある神社仏閣にもご賛同いただき、その企業と神社仏閣を結び付けて奉製された御守りです。・・・
(ハヤシナオタケ(2017)『御守りの本』ワールドフォトプレス, p174)
GSプロジェクトで作られた御守りは、この林さんの考え方を体現し
そして「土地の記憶や精神の継承する」というプロジェクトのフィロソフィー、
正に“想い”を発信するものとなりました。
他にも林さんが手がけた御守りが紹介されており、
それぞれのお守りに込めた想いやデザインのこだわり等を知ることができます。
この他、神田明神が所蔵する江戸時代の正月の様子を描いた浮世絵、
地元出身の漫画家うゑださと士さんのイラスト等、
お正月や初詣の文化とその変遷に触れられる作品が展示されています。
最も興味深かったのは、実は今日のような初詣の風習は大正以降に根付いたものということ。
1872年の新橋-横浜間の鉄道開通を契機とした交通網の整備がきっかけに、
行楽の一環として気軽に参拝がしやすくなり、大勢の人が集まる初詣が定着したそうです。
昨今はコロナ禍で分散参拝等が呼びかけられていますが、
お正月を彩る賑わい、楽しい行事の風景がまた見られるといいですね。
皆様も是非奥深いお正月文化の世界に触れてみてはいかがでしょうか。
初詣とお正月展
*詳細はHP等でもご確認ください。
期間:2021年11月6日(土)~28日(日)
時間:9時~16時(最終受付15:45)
場所:神田明神資料館(受付は神田明神文化交流館1階)